2015年度第2回講演会(10/29)のご報告

2015年度第2回講演会(10/29)のご報告

関西ベンチャー学会は2015年度第2回講演会(全体例会)を2015年10月に開催しました。講演会の概要は以下の通りです。

【関西ベンチャー学会 2015年度 第2回講演会】

日時:2015年10月29日(木)18:30~20:00

テーマ:起業家活動とイノベーションに関する実証研究

講師:加藤雅俊・関西学院大学経済学部准教授(博士[商学]一橋大学)

場所:備後町クラブ 3階A会議室 

大阪市中央区備後町3-6-14アーバネックス備後町ビル8階

内容

関西ベンチャー学会では、2016年度の事業として、「関西における起業促進のための提言」を発表する予定です。2015年度第2回講演会は、その提言に向けての勉強会として開きました。

加藤准教授は企業経済学、産業組織論を専門としています。今回は、どのようなスタートアップ企業が開業後に優れたパフォーマンスを実現するのかをテーマとする実証研究について、結果を話していただきました。

加藤准教授によると、スタートアップの登場は、競争促進、雇用創出、イノベーション実現において重要な意味を持っていますが、日本においては、スタートアップを対象としたデータが整備されていません。このため、加藤准教授らは2008年から2011年にかけて、計4回の継続アンケート調査を、スタートアップ企業を対象に実施しました。その結果、次のようなことがわかりました。

1、研究開発型とそれ以外のスタートアップで成長率に差は見られないが、前者においてはより積極的な研究開発をしている企業ほど成長する傾向にある。また、研究開発型企業に対する開業支援は成長に貢献している。

2、創業者の人的資本は研究開発投資の水準を高めることによって、結果的にイノベーション成果に貢献する。

3、創業者の人的資本は「実際の」研究開発投資だけでなく、「必要な」研究開発投資にも影響を与える。したがって、人的資本は、研究開発のための資金調達ギャップ(the funding gap for R&D)の軽減に必ずしも貢献しない。能力のある起業家でさえ、思うように研究開発のための資金調達ができていない。

このため、研究開発型企業に対する支援の必要性は大きい、特に、成長ポテンシャルの高い起業家に対してより重点的に支援すれば、より効率的なイノベーション実現が可能かもしれないと、加藤准教授は述べました。

講演の後は参加した会員との間で質疑応答が展開され、講演会終了後の交流会でも、活発な議論が続きました。

 

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