教材開発研究部会・第二回準備会

マネジメント・ゲーム(MG)体験


感想 尾賀聡一郎  孝本浩基  定藤繁樹  塩沢由典  更田誠

開催要項

2001年12月22日土曜日 
午前10時から午後5時まで
京都・ASTEMビル最上階の会議室
テーマ「マネジメント・ゲームを初体験する」
インストラクタ 山名武史氏
参加者 MG参加者 9名 他に参観者 2名

模様

ひとりを除いて全員が初体験ということで、まず山名さんからMGの簡単な歴史の話しから始まりました。MG歴20年以上という山名さんのコーチングで、まずは表の書き込み方から、ゲームの仕方がゆっくり説明されました。説明のところどころに挟まれる、ゲームとは直接関係のない山名さんの解説になかなか味がありました。

初参加の人ばかりで、解説・説明に時間がかかり、昼食を挟んで計6時間掛けて、ようやく2期終わることができました。なんとかゲームの全体像がつかめ、よし今度はこうしたらいいと考えることができるようになりかけたところで終わってしまい、わたしにとってはやや消化不足でした。

6時からは、送り火の五山がすべて見える談話室をお借りして懇親会になりました。会費でピザと缶ビールを買い、差し入れも仕入れもあって、かなりもりあがりました。山名武史先生、ほんとにご苦労さまでした。
(塩沢記)


以下は、参加者のみなさんの感想です。



MG初体験の感想

尾賀聡一郎(西京商業高等学校)


MG自体は81年にアスキー誌で取り上げられていて、一度はやりたいと思っていました。(ただし当時は教材としてではなく、当然単なるゲームとしてですが・・・)

はじめてプレイさせていただいたのですが、山名先生の説明&お話のおかげでとても、楽しく有意義に学ばせていただきました。MGは、非常にバランスよく経営を単純化して体験できるすばらしい教材であると感じております。ただ、高校生がやる場合はさらに単純化したいような気もするのですが、現在のMGがすでに絶妙のゲームバランスなのでこれをこれ以上単純化してよいものか・・・と悩むところです・・・

ちなみに、今回のプレーに関しては、我々の市場はものすごいデフレで私はぜんぜん商品を売る機会がなく大変苦しい経営状態で終わってしまいました・・・
でも、またやってみたいですね。  ページ・トップへ


MGを体験して

孝本浩基(astem & kysa)

私はMGが初体験だったので、本当に興味津々で参加させていただきました。ゲーム版を見た初めての感想としては、『「人生ゲーム」からスゴロク部分を排除したものかな』程度だったのですが、山名先生からルールを説明され、ゲームが進行するにつれて全く違うものだという認識に変わりました。

その理由として、ゲームの進行に関して偶然性よりも必然性が重視されているということです。確かに、カードを引く意味において偶然性は高いのですが、経営戦略(ゲーム進行戦略?)が明確になっていれば、例えリスクカードを引いたとしても回避ができる。また、競争市場に参入するところでは、自分のところに如何に高値で落札できるかを常に検討して、戦術展開を図るなど、経営者にとって必要な資質が養えるのではないかと思いました。

今回はとにかく時間が短く、2期目(単期)で黒になったものの、他のプレーヤーの手の内を参考にしながらゲームを進行するまでの余裕が無く、じっくり戦術を練るまでには至らなかったというところが少し残念でした。でも、参加できて大変面白かったです。有難うございました。

※MGのシステム化に関しては、全面的にコンピュータ処理できるゲームだと思います(ネットで対戦も可能でしょう)。ただ、全てをシステム化することによるデメリットも多いように感じますので、アナログとデジタルのバランスが重要なポイントだと思いました。また、山名先生は、MGを個人プレーヤーによるゲームであるという認識が強かったようですが(間違っていたらごめんなさい)、やり方によっては十分チームで対戦できるゲームに成りうると感じました。  ページ・トップへ


MG 横からみた感想

定藤繁樹 (krp)

12月22日午前中に、国際エンジェル連盟日本疎支部(IAIJ)関西の打合せがあったため、MGの本質を体験できませんでした。

若干の印象は、MGのような体験プログラム(シミュレーション)と事業計画作成のための経営・事業に関する基本コンセプト(事業戦略・マーケティング・リーダシップなど)+ケーススタディー(ベンチャー企業経営実習含む)などを組み合わせて、大学・大学院・社会人レベルのアントレ教育カリキュラムつくりを行うアプローチもあるかなと感じました。  ページ・トップへ


MGの感想

塩沢由典(大阪市立大)

インストラクタを務めていただいた山名武史さん(コンサルタント)には、関西ニュービジネス協議会で前から面識があり、MGのことも見聞きしていたので、ぜひ一度、実際に体験してみたいと思っていました。今回、こうした体験ができ、教材部会を立ち上げた効果が早速あったと感じています。

昨年12月22日の初体験あと、1月5日にも大阪の「あすなろMG会」にも参加させていただきました。1月5日は、とくに山名先生に付き切りでコーチしていただき、不慣れながらも、なんとかみなさんとゲームを楽しむことができました。

以下は、ゲームをやってみての感想です。

まず、資金繰り表をきちんと付けることが大変ですね。まごまごとしていると周りの皆さんに迷惑を掛けるし、あわてているとゲームの展開が分からなくなるし、慣れるまでなかなか大変です。もう2回もやれば慣れるかなと思ったのですが、1月5日も資金繰り表を追いかけるのに精一杯でした。でも、現金の動き、在庫の動き、市場の動き、人員管理といろいろなことを考えていかなければならないところなど、社長さんの心の動きを疑似体験できて、とても良かったと思っています。ほんとに商売をやっている人以外には、こうした体験の場はなかなかないでしょうね。

マトリックス会計表は、前に越村信三郎の『行列簿記』を読んでいたこともあり、こんなところで使われているのを知り、意外な出会いでした。プログラム方式なので、決算をしたこともない素人にはわかりやすい形だと思います。

意思決定については、こういうように自分の番がきて、始めて一つのことだけができるというところが、なかなか深いとおもいました。ハーバード大のビジネス・ゲームは、多数の制約条件の中で、何人もの人がよってたかって最良の計画を立てるものだそうです。これに対し、戦略的MGでは、(1)なにをするか、(2)どうするか、しか選択できず、いろいろの変数を同時には調節できません。その変わりにゲームの進展にしたがって、刻々変化する状況の中で、なんども意思決定しなければなりません。たぶん、この方が現実の意思決定の状況に近いのでしょう。

これは、わたしの専門の経済学の方でも確認できることです。1960年代まで、社会主義の計画経済や資本主義政府の経済計画、大企業の経営計画など、20世紀は「計画」に大きな信頼が寄せられた時代でした。しかし、その後、計画経済の行き詰まり、ケインズ政策の限界などがあきらかになつてきました。経済を計画したり制御したりするという考え自体に問題があったことがだんだん分かってきたというのが、20世紀の最後の四半世紀でした。わたしの専門である複雑系経済学は、「なぜそうなのか」を説明しようとするものです。最適な計画を立てればうまくいくというのは、紙の上の考えなのですね。西順一郎さんがMGを考案したとき、たぶんこうした変な思想に染まっていなかったから良かったのでしょうね。

リスク・カードというのも、ゲームとしては当然かも知れませんが、大変な発明ですね。これで偶然にかなり依存する世界ができます。予測しようもない事態に対処しなければなないという経営の重要な特質を状況化しています。

最後に、1月5日の「あすなろMG会」の懇親会について。半日のゲームが終わったあと、皆さんがあつまり、ビールを飲みながら話し合いがありました。自己紹介のあと、それぞれが今日のゲームから読みとった教訓を話すといった趣旨のもののようです。ゲームそのものよりも、こちらの方が楽しみという方もいられました。いろいろな職種・職位の方が集まっていて、実際の経営との違いや応用などについて意見をだして、それがまたみなの思考を刺激するのでしょう。和気藹々と活発な議論がなされていました。これはMGにかなり熟達した人たちでないとできないことなのでしょう。

全体として、MGは想像していた以上にすごいと感じています。


MG初体験の感想

更田 誠((有)ハイテックエンタプライズ)

決算書をつけるのが機械的で、その後どう分析するのか等を5期までやれば考える事ができるのかは少々疑問が残る。研究開発や営業マンの人員増強が即販売価格や販売個数に跳ね返っていいのだろうか?等々の疑問は残るのですが、マネーフローから見た簿記の大切さは体感できると思いましたし、一回も体験しないより一回は体験すべき教材だと思いました。ただ2期で終ったのが消化不良なのだと思いますが、何となくスキット良し悪しが判断しきれない気持ちです。





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