関西ベンチャー学会  .

国際化研究部会・第9回例会概要



第9回例会開催要項
日時:平成14年1月26日
場所:大阪産業創造館6階会議室E


第1報告

報告者:村上薫氏 (村上経営管理研究所代表)
テーマ:「中小企業の海外展開における国際化誘因研究の理論的枠組み」

要旨
 国際化、グローバル化の波に洗われている今日のビジネス環境下で、この動きにどう対処するかという問題は中小企業経営者にとっても難しい経営課題であり、戦略構築上も頭をいためる問題である。発表者は国際化誘因理解が国際化経営戦略策定において価値ある情報を提供するであろうと考えており、中小企業の国際化誘因に研究焦点をあてている。

 まず国際化、グローバル等の概念について、先行研究をレビューし、国内市場中心から何がしかの誘因により国の領域を超えて海外に経営活動を展開するプロセスから議論を始めた。さらに日本の中小企業の国際化の歴史を振り返り、ポイントとなった事象を検討した。国際化誘因の分析枠組として設定した四つの要因で中小企業の 国際化プロセスを理解するというアプローチを採用した。そして、その誘因枠組でもって、海外展開した中小企業の事例を分析し、海外展開するにいたらしめた誘因を抽出することに努め、枠組みの有効性についても検討した。
(村上薫記)


第2報告

報告者:宇高 忠氏 (アワーズテック(株)社長)
テーマ:「小型X線分析装置の開発と今後の展開について」

要旨
 アワーズテック(株)は小型蛍光X線分析装置を産学共同で開発したベンチャー企業である。21世紀になって、素材開発、環境保全、品質検査などの各分野で元素の分析・計測において、従来のような大型分析装置から大幅に小型化、省エネ、省資源 化された高性能な分析装置が要請されている。このような新時代の要請にこたえるために高性能・低コストの装置を開発したものである。

 今後の展望として、国際化を図らなければならないが、同社の海外展開は、海外(とりわけハンガリー)から技術を導入して日本で要素技術を作り、海外製品にはない高付加価値の製品を産学共同で開発し、海外へ輸出する戦略である。高度技術があれば、特に低賃金の発展途上国で生産する必要はないという。高度技術・パテントがあれば、日本生産―輸出戦略で十分競争優位があることを証明している企業である。ベンチャー企業の国際化のひとつの方法を示唆したものであり、学ぶ点が多い。 (米倉穰記)


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