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国際化研究部会 第15回例会・概要
とき・ところ
日時: 平成14年7月27日(土) 午後3:00〜5:00
場所: 大阪産業創造館 6階会議室 C
テーマ:「日本人による中国オペレーション」を核にした
アライアンス・ビジネス・モデル」(事例発表を中心に)
講師:三鈴製線(株)
代表取締役社長 鈴木雅也氏
概要:
三鈴製線(株)はコンピュータや家電製品に使われる電線用導体の専業メーカーである。設立は1965年で、1985年のプラザ合意以後の円高に対応するために日本の商社と合弁で香港に進出し、海外生産を開始した。1992年に中国(広東省)への移転話が出て、時期的にも波に乗るべきだと考えて、香港のビル・フロアを売却して中国へシフトした。
鈴木社長によると、日・中の企業環境(2001年3月現在)は次のように考えられるという。
@ 部品を輸入しての組み立て加工
A 生産設備を輸入しての部品加工
B 生産設備の国内生産
となるが、現時点の中国は第二段階にあり、今後世界のIT工場として一層の発展を遂げるためには、日本に見られるような中企業のサポーティング・インダストリーの育成が必要であるという。
一方、日本サイドでは、大手セット・メーカーや中堅部品メーカが生産拠点を中国へシフトしている中で、中小企業は海外進出をするための経営資源(資金、人材)の不足、中国政府や中国人に対する不信感などからリスクを負った進出を嫌う傾向があ
り、そのため日本国内に留まり受注減少から事業縮小を余儀なくされているのが実情であるという。
このような日・中企業環境の中で同社は、大規模な異業種・異人種交流の場である中国華南地区において、“Jainese Company(Japanese+Chinese)”として「日本人による中国オペレーション」を核としたアライアンス・ビジネス・モデルの構築を目指している。
同社の「日本人による中国オペレーション」を具体的に示すと次のような内容になる。
提携先: 設備を貸与され、技術指導を受け、販売責任を与えられる。
同社: 工場運営(電設・内装工事、管理者・オペレータ採用、日本的生産管理)、物流、通関業務などの中国オペレーシ ョン全般を担当する。
以上の分担事業の展開で、リスクを最小限に抑え、次の目的を可能にしている。
提携先: 日本的生産管理・品質管理を維持した状態での中国展開のスタートが可能になる。
同社: 初期投資金額を抑えた新規事業への参入を行う。
以上が同社の中国華南地区における事業展開の内容であるが、鈴木社長はその他に5社とのアライアンス事例の説明と中国展開のQ&Aー日本人の常識を覆す「逆転の発想」-について報告された。同氏の経営哲学の中には現地人を雇用するポイントとして日本人とか中国人とかは問題ではなく、「地球市民意識をモットーに」している点がユニークである。従って、同社の現地経営では独資企業でありながら「ヒトの現地化」が進み、中国人は非常にやりがいを感じているという。かつて、ライシャワー博士(E.O.Reishawer, '88)は「国際化とは人々が自らを共通の幸福のために相互協力し合う諸国からなる1つの世界的共同体の市民としてみなすことである」と語ったが、鈴木社長の経営はまさにそれを実践しているように思われる(米倉穣記)。
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