関西ベンチャー学会>国際化研究部会>第12回概要
国際化研究部会 第12回例会・概要
とき・ところ
日時: 平成14年5月25日(土) 午後3:00〜5:00
場所: 大阪産業創造館 6回会議室 B
テーマ:「日中ITのかけ橋ーITの新しいビジネス・スタイル」
報告者:
(株)ソフトパークジャパン 代表取締役
岸本 和則氏
概要:
今回はソフトウエア開発に関するベンチャー企業の経営者による実態報告であった。日本の情報サービス業の2000年度売上高実績は10兆6100億円であった。売上高の6割が受託ソフトウエア開発で、この業界は儲けが出ているという。
同社(本社神戸市)は天津市に合弁会社を持っている。天津市は神戸市との姉妹都市であり、日本との時差が1時間前で、関空から2時間、現地空港から30分のところに現地企業がある。従って、物理的・心理的距離が近く仕事がやりやすいという。
同社の現在の課題は、開発コストの削減、人件費の削減、技術者、技術力の確保であり、日本の国内の努力では対応できなくなってきているという。そこで、国際化を考えなければならなくなった。IT技術者はインド、中国に求められるが、インドは時差・言葉の関係でビジネスはやりにくい。その点中国は身近に感じられるという。
現地企業には日本的経営方式を持ち込みたいという。現地人に日本語教育をしてくれるよう天津市に依頼して日本側のペースで経営を運営していきたいと考えているとのこと。例えば、日本式の進捗管理とか契約方法・決済の簡素化などが考えられる。
天津市のソフトパークには400社ほどのベンチャー企業があり、消滅する企業よりどんどん増えるほうが多いという。また、ベンチャー企業がグループ化して集団化する傾向があり、このことはベンチャー企業が成長するためのひとつの方法ではないかとも考えられる。
同社はソフト開発の企業であり、ビジネスがインターネットで行われるところに特徴があるが、現地開発の問題点としては、納期、品質、機密情報を厳守できるかにかかっており、結果だけを報告したがる現地企業に、プロセスを報告させ、進捗度を管理する必要があるという。
今回の報告は、モノを動かす従来型の輸出入ではなく、インターネットを利用したビジネスに特徴があり、こうしたシリコンバレー型ネットワーク(拙著2001)に類似したパターンが日本のベンチャー中小企業にも見られるようになった点で非常に興味深かった(米倉穣記)。
もどる
トップ・ページ
部会の案内
ページ・トップ