その中でなぜアメリカではベンチャー志望の若者が増え、日本では少ないのか?という話 題になりました。それは日・米の学校教育の違いではないだろうかという意見や官僚制度 の違いではないかという意見など、さまざまな意見交換が展開されました。
私自身が特に印象に残った谷口さんの言葉は、「アメリカはスターターはいてもフィニッ シャーはいない」という言葉です。これは、製造業において、どうしてアメリカが日本に 押されるかという問いに対してのロバート・ノイズの答えです。
日本の企業では、技術職、デザイナーよりも事務職、営業職の方が重要視されるのに対し て、アメリカでは事務職や営業職よりも技術者やデザイナーの方が重要視されている点が日米の 製造業における競争力の逆転につながっているということでした。
また、谷口さんは、日本のように年功序列制度や採用段階で年齢差別しているようでは日 本はグローバル化にはならないし、また、均質化した社会ではリーダーや起業家は生まれないと いう事を指摘されました。そして、企業が存続する為に重要な事は現在のビジネスを次世代につ なげることができることであり、トップが変わって社内の文化が変わらない企業は存続しないと いうことでした。
例会の後半では、日本とアメリカにおいて、ビジネスについての意識の違いはどのように 生まれるのか、という話題の中で、日米間の学校教育のあり方、家庭観の違いではないのかとい う意見に対して、谷口さんからアメリカの教育システムや教育方法についてお話を頂きました。
今回の例会では、日米のビジネスについての意識の違いやベンチャーの輩出されやすい風 土について、谷口さんのアメリカでの実生活に基づいたお話しをお伺いし、議論する形となりま した。
取材者 大浜 伸人(立命館大学大学院 修士課程1回生)