
論壇
起業
チャンスはあるのか?
産業経済新聞 2001年8月2日 4面(続・ことばの寝相)
立命館大学の経営学部が前年度の入試から「ビジネスプラン・レポート・プレゼンテーション方式」なる新たな選抜方式を導入し、学生起業家をめざす若者たちに道を開いた。
出願の際に起業プランをまとめて提出、二次選考の際にプランの発表、質疑などをして合否を決めるのもで、38人が出願し、10人が合格したそうだ。
同学部にはベンチャー・ビジネス論というカリキュラムがあり、ここで鍛えられている。
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言葉としては、「新しく事業をはじめること」起業(きぎょう)という。しかし、現実にはベンチャー企業を起こすこと、を指している。
つまり、ベンチャー・ビジネスを振興しようというとき、この言葉が盛んにつかわれる。これまで何回かブームがあったが、いずれも経済が停滞し、既存の企業が方向を見いだし難い時代に、もてはやされた。
いまは「IT(情報技術)革命」に関連して何回目かのブームではあるが、踊っているのか、踊らされているのか。
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私もNPO法人の関係で、「あなたも起業家」などと、少し気恥ずかしいテーマのシンポジウムに参加したことがある。
こわいもの知らずの若い人たちを羨ましいと思うと同時に、永遠の夢追い人に終わらなければ良いが、と不安も感じたものである。
近年、就職しない学生が増えている。そのなかには、学生起業家をめざす一群がある。
『現代用語の基礎知識2001』(自由国民社)によると、ベンチャー企業を起こそうと、大学を留年・中退してアルバイトに専念する若者を「起業浪人」と呼ぶそうだ。
夢を追いかけるのはすばらしい。現に大阪産業大学では学生や教授による「大学発ベンチャー起業」が3社も誕生する、というニュースを見た。しかし、こうした成功例はすくないのである。
ハイ・リスクに耐えられない身では、夢と現実との間の距離は縮まらないのではあるまいか。
(田島政雄)
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