関西ベンチャー学会>メールマガジン>第14号
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■■ 関西ベンチャー学会メールマガジン第14号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━発行日平成14年5月23日━━━━
■目 次■
コラム
学会活動の企画にご協力とご意見を(今田 哲)
研究紹介
グローバル・アントルプレナーシップ・モニター:
起業家活動の国際比較研究(磯辺剛彦)
解説
AUTM-3 日米の知的財産権施策と大学の特許出願(編集者)
資料紹介
日本政策投資銀行の21世紀型国内立地製造業のあり方への提言(編集者)
ベンチャー支援
KAVES Information
研究部会御案内
会員消息
会員意見欄
▲▽コラム▲▽
学会活動の企画にご協力とご意見を
副会長 今田 哲 .
5月10日の常任理事会で、2年目を迎えての本学会の活動方針が討議されました。主体である研究部会活動以外に、全般的な課題での活動も必要だということになり、当面、私が中心になってそれを企画運営することになりました。具体的には(1)メールマガジンの充実、と(2)例会の開催を計画し、それらの企画のための委員になっていただく方を募っています。
メールマガジンについては、昨年は10回でしたが、それを毎月2回の年24回発行します。4月以来スタイルを模索中です。前々号から解説記事としてAUTMの活動を連載し始めました。また、本号からは会員研究紹介ということで流通科学大学教授・磯辺剛彦氏のベンチャー研究を何度かに分けて掲載していただくことにしています。ベンチャー情報に関するKAVES INFORMATIONも掲載しています。
例会については、2ヶ月に1回のペースで当学会の事務局を提供して頂いている大阪産業創造館で開催する予定で、そのためにも早期に企画委員会を立ち上げたいと思っています。会員によるまとまった研究発表、会員外の方を招聘しての講演会などが考えられます。メールマガジンと例会の企画についてできるだけ多くの会員各位からのご意見をお待ちしています。
本年度の最初の号で塩沢会長が書かれたように、本学会は基本的には会員のボランティアによる運営が基本です。そして、前号で吉田副会長が書かれたように本学会は通常の学会とは会員の構成などでも違いがあるし、ベンチャー学なるものはこれからみんなでで形作っていく段階です。今年の11月29日、30日には日本ベンチャー学会との共催で「ベンチャー全国大会」を京都で開催します。日本のベンチャー学の形成に当学会が大きな役割を果たすことが期待されています。
会員各位とご一緒にベンチャー学の産みの苦しみと育てる楽しみを共有したいと思っています。
▲▽研究紹介▽▲
(数回にわたって磯辺氏にベンチャー活動の国際比較について紹介してお願いしました。)
グローバル・アントルプレナーシップ・モニター:起業家活動の国際比較研究
流通科学大学 磯辺剛彦 .
【第1回:調査概要】
今や自他共に世界一を誇る米国経済の原動力の一つが、シリコンバレーに続々と生まれるベンチャービジネス(VB)に象徴される旺盛な起業家活動にあることは論を待たない。一方、日本をはじめ自国の経済運営に頭を悩ましている多くの国々は、米国に続こうとばかりにVBの育成に躍起となっている。
たとえば中小企業白書(平成10年版)によると、「創業活動は企業家精神を発揮する絶好の機会であり、我が国の今後の経済活力を維持してゆくためにも、創業の活発化による新規産業の創出を含めた我が国産業の活性化が強く求められる」とある。米国の例をみれば明らかとはいえ、各国がVBを最重要の政策課題としている割には、その裏付けとなるべきVBによる国家経済への影響についての研究は進んでいない。
1998年7月、米国バブソン大学(ポール・レイノルズ教授・ビル・バイグレイブ教授)やロンドン・ビジネス・スクール(マイケル・ヘイ教授)が中心となり、グローバル・アントルプレナーシップ・モニター(GEM)が組織された。これまで3年間にわたってVBに関する国際比較研究を行ってきた。1999年の調査では、先進7カ国に3カ国を加えた10カ国の調査からスタートした。2000年には19カ国、2001年には29カ国へと調査対象国を拡大してきた(2002年は36カ国を予定)。
GEMの主要な研究課題は、VBを活発にする要因を解明し、その上で国家の経済成長や競争力などへの影響を定量的に測定することにある。より具体的には、下記のような疑問に答えることを目的としている。
1.起業家活動の水準は国家によってどのくらい違うのか?
2.起業家活動は国家の経済成長にどのくらい影響するのか?
3.何が各国の起業家活動の違いを引き起こすのか?
最終的には、国家経済の活性化につなげるための起業家活動を、効果的に推進するための施策を提言することにある。
調査方法は、VBに対する平均的な国民意識を知るために、各国の成人を対象とした「一般調査」、ベンチャー・キャピタリストや政府の自治体のVB支援担当者、TLO担当者など、その国の起業家活動の実態に精通した人々を対象とした「専門家調査」によって構成されている。これから連載するメールマガジンでは、昨年実施した「GEM2001」調査の結果を中心に報告したい。
(追記)日本でのGEM調査は、モニター・カンパニーの支援を受けている。
▲▽解説▽▲
AUTM Licensing Survey: FY 2000の紹介(3)
日米の知的財産権施策と大学の特許出願
前回紹介したように、1980年に制定されたバイ・ドール法によって、アメリカの大学は国の資金で行われた研究からの特許に対する権利を排他独占的に所有できるようなりました。その法律によってアメリカにおける大学の特許は大幅に増加しました。
最近、新聞でもしばしば報道されているように、日本でも大学の特許出願が大幅に増えていますが、それはアメリカのバイ・ドール法の成功をモデルにして、1998年に大学等技術移転促進法が制定されたためです。日本の促進法は大学で生まれた個人発明を特許化するために国が資金援助できる法的な根拠を与えたもので、国の研究資金の成果物が国有だったものを大学有にできるようにしたバイ・ドール法とは性格が異なりますが、大学の特許活動を刺激した点では共通です。しかし即効性という点では次に示すように日本の促進法の方に軍配があがります(時代的な背景の差などもありますが)。特許を倍増させるのにバイ・ドール法では8年必要でしたが、促進法では法律制定の動きを先取りして効果が現れています。
| 年 | バイ・ドール法後の年数 | アメリカの大学の特許数(概数) |
| 1980 | 0 | 400 |
| 1983 | 3 | 400 |
| 1985 | 5 | 500 |
| 1988 | 8 | 800 |
| 1992 | 12 | 1900 |
| 1998 | 18 | 2700 |
| 年 | 技術移転促進法後の年数 | 日本の国立大学の発明届出数 |
|---|
| 1993 | −5 | 417 |
| 1995 | −3 | 435 |
| 1997 | −1 | 650 |
| 1998 | 0 | 1059 |
| 1999 | 1 | 1721 |
| 2000 | 2 | 2391 |
このように大学の特許活動が活発になると、それを処理するための専門家が必要になります。次回は大学技術移転専門職に話を進めます。(AI@KAVES)
▲▽資料紹介▽▲
日本政策投資銀行の21世紀型国内立地製造業のあり方への提言
:学会デスクに資料
日本企業による中国への工場移転が急速に進みつつある中で、我々はいかにして国内で生産される商品の国際競争力を維持し続けられるか。本報告書では産業空洞化の中で躍進する国内立地起業のキーファクター分析とケーススタディーを行い、題記の提言をおこなった。
資料は大阪産業創造館13Fの関西ベンチャー学会デスクで閲覧可能です.
保管ファイル:KAVES INFORMATION #1−73
▲▽ベンチャー支援機関紹介▽▲
◆中小企業・ベンチャー総合支援センター近畿◆
「ビジネスプランブラッシュアップ講座」を開催いたします。
開催日時:平成14年6月29日(土)、7月6日(土)、7月13日(土)
各日とも午前10時30分〜
開催場所:大阪マーチャンダイズマート(OMM)ビル 2階会議室
申込締切 平成14年5月31日(金)
申込先・問合せ先
中小企業総合事業団 中小企業・ベンチャー総合支援センター近畿
(大阪市中央区大手前1-7-31 大阪マーチャンダイズマート(OMM)ビル 7階)
電話 06-6910-3866 FAX 06-6910-3867
Eメール kink02@jasmec.go.jp 担当:辻井
▽▲KAVES INFORMATION▽▲
(コメントに関し、意見があれば関西ベンチャー学会までメールでご連絡ください。)
●#2−41:文部科学省は理研の新型CAD等を統合した仮想ものづくり空間を構築
(日刊工業5.20)
実物試作の手間や試験設備投資を大幅に軽減できるようにする。
各業界の業務実態を踏まえた機能設定のためにVーCAD開発のコンソーシアムを6月に組織。
コメント:製造業の競争力強化支援に有力な施策であろう。
●#2−40:阪大が太陽電池の変換効率をアップ
(日経5.20)
産業科学研究所の小林教授。シリコン材料のシアン化カリウム処理による微細な傷の修復でアモルファス太陽電池の変換効率が6.3%⇒8.2%。発電コストの3割低下が期待。
●#2−39:関西社会経済研究所が都市再生でゲートウェー機能強化など提言
(日刊工業5.20)
@ゲートウェー機能強化
(国際ビジネス支援の通訳、会計など専門家の育成、国際的NGO誘致、外国人向け居住環境・・など)
A先端技術研究と高度なモノヅクリ技術の集積による産業再生
B国際高度医療センターの整備(高度医療の国際的ハブ拠点形成の必要性
C大阪都心部の再生の先行
D魅力的な都市空間形成
コメント:当学会の例会での紹介を希望するする会員が多ければアレンジする。
希望者は「関西社会経済研究所・関西再生提案に関するテーマの例会希望(氏名 )」と事務局まで返送。
●#2−38:経産省がホームロボ産業化の新施策ー中小企業にも門戸
(日刊工業5.17)
ホームロボットの市場は2010年までに2兆円規模に拡大すると期待。利用者のニーズが多様なために1社単独での製品化が難しい点を補完。中小企業や大学発ベンチャーに参加を求める。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の資金で。
コメント:今後、福祉関連新技術の波及効果の拡大が見込まれよう(昔軍事研究、今、福祉研究。)ベンチャーの機会も。関西学研都市の知的クラスター創成事業では福祉対応機器開発がターゲットの一つ。プロジェクトの融合も検討すべき。
●#2−33:環境省が環境ビジネスを育成へ
(日刊工業5・14)
環境ビジネスは2010年には約40兆円市場、約87万人雇用規模に拡大すると予想され、同ビジネスを支援育成。03年度に予算要求するため産業界(大企業中心)のニーズを検討。具体的な要望:省エネ設備導入時の税制優遇、農産廃棄物高度利用支援、グリーンプロダクツ購入促進策など。
コメント:要望に関して大企業と中小企業の相違はないか。土壌浄化対策法関連の潜在市場規模(14兆円)が40兆円に含まれるかどうか不明。
●#2−33:東京電機大が重金属を繰り返し吸脱着できる高分子ゲルを開発
(日刊工業5・14)
重金属イオンと錯結合できる単位と親水性のためのフッ化炭素の単位を併有する高分子。
コメント:環境対応関連で大きな可能性が見込まれる。
●関西リサイクル産業の特集(上下)
(日経5・10、5.11)
ニッチ市場への参入状況を紹介。取り上げられている廃棄物は下記のとおり。廃棄瓦/おから・コーヒーかすなど/廃食用油/廃蛍光灯(蛍光粉の回収)/ペットボトル/中古パソコン/事務用古紙/
コメント:NPOの参入が多いが、NPOの活動についての次の発言は注目すべき(当然ながら)。
「NPO活動とは儲けを自分の懐に入れないことで、収益性を度外視することと混同してはならない」(滋賀県環境生活協同組合・藤井理事長=例会演者候補)
「関西における循環型産業への取り組みは遅れている」、「最近目立ってきたNPOのリサイクルビジネスへの動きも企業経営的な効率の視点が求められる」(阪大工学部盛岡通教授)
NPOの定義とはなんだろう?コメンテーター不勉強につきお教えを乞う。
●イタリアに学ぶ産地再生:「知の集積で優位」、「ハイテクだけが新規事業ではない」
(日経5・3)
東レ経営研究所小林イタリアオフィス代表による記事。日本の産業活性化のあり方にヒントを与えてくれる。
コメント:可能なら例会に招待したい人。日経新聞に交渉して著作権問題がクリアしたらホームページに収載する。
▽▲研究部会御案内▽▲
◆マーケティング研究部会◆
日時:6月21日(金)18:30〜
場所:大阪産業創造館17F ル−ムB
問い合わせ:井上芳郎 E-mail Yoshiro_Inoue@red.umds.ac.jp
◆教材準備研究部会◆
日時:2002年5月24日午後6時から
場所:大阪市立大学文化交流センター・会議室(大阪駅前第2ビル6階)
問い合わせ:更田誠 e-mail adress: mYRI@softpower.net
▽▲会員消息▽▲
■お悔やみ■
清水 輝久 会員 <(財)京都高度技術研究所勤務>が永眠されました。
ここに生前のご活躍を偲び、ご冥福をお祈りいたします。
▽▲会員自由意見欄▽▲
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