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会員講演要旨
資本・市場・国家と社会
「今橋クラブ」における講演(2002年1月15日)
大阪キャッスルホテル
資本・市場・国家と社会
塩 沢 由 典 .
(1)20世紀はどういう時代だったか
(1871年から1968年まで)
時代:統一ドイツ統一/パリ・コンミューン/明治維新=>ドプチェク/5月/大学紛争
〇組織への信頼(巨大事業会社、国家、党)
〇市場への不信認(アメリカの大恐慌1929-33、昭和恐慌)
@計画経済(ロシア革命からアフリカ社会主義)
A経済の制御(国有化、ケインズ政策、規制、福祉=>介入国家)
☆インフレ・ターゲット論(安易な解決、コストを考えない政策)
(2)最後の4半世紀(1974から2000年まで)
サッチャーリズム、ニュージーランド、改革・開放路線、マンモハン・シンの改革、ラテンアメリカ(ワシントン・コンセンサス)、ソ連・東欧の市場経済への移行、レーガノミックス、規制緩和と改革
〇国家に対する不信認(ケインズ政策の失敗、非効率、赤字財政削減)
〇市場に対する厚い信認(顧客志向、効率、民営化)
☆日本は(1)の優等生、改革では乗り遅れ。
☆アルゼンチンの混乱
(3)市場経済の弱点
いまは、市場経済の弱点があまりにも過小評価されている。真の経済理論が必要。
@市場のみでは成立しない(取引制度、契約の執行、)
A逸脱増幅機構が内蔵されている(アジア金融危機、景気循環、インフレ)
B貧富の差が拡大する傾向(ロシア、ラテンアメリカ)
C調整のコストを個人負担(失業、倒産、貸し倒れ)
D健康・風紀・公害(知識の非対称分布、自己規制できない)
(4)社会の役割
市場経済を適切に維持するために必要なこと。
この役割は、国家に限定されない。
@市場経済の制度的基盤を整備する(交換・信用・法人諸制度、法の執行、社会の安全)
A逸脱の危険に対する規制(資金移動の制限、トービン・タックス)
B教育機会、機会創出、所得移転
C社会保障、その他のセーフティ・ネット
D商品の検定、映倫、排出規制
(5)資本主義の衰退
資本主義 市場経済の中でのみ可能。資本が不足する経済=>資本の所有が重要。
資本よりビジネス・モデル 個人の才覚を問われる
資本過剰時代 1974年以降の日本 途上国をのぞいて同じ現象がみられる。
万人起業家社会(小野暸) 一身独立して一国独立す(福沢諭吉)
(6)国家と市場を越えるもの
社会セクター(NPO、NGOなど)
NPO 必要経費の一部を寄付とボランテイア・ワークで 効率性と対応力
社会的連帯と規制(企業倫理、社会に対する義務[税金負担])
新しい「政策」概念 (関西がリードできること)
ベンチャー>社会の気風・精神を変える。
シリコンバレー>文化を変える。
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