産経新聞 平成12年(2000年)2月5日 土曜日
関西にもベンチャー学会 今秋設立
経済の活性化図る
学術面から支援
ベンチャー企業を研究対象とするとともに、学術面から支援していく「関西ベンチャー学会(仮称)」が今年秋にも設立されることになった。廃業率が開業率を上回っている関西経済の活性化を図るのが狙いで、大阪市立大学経済学部の塩沢由典教授ら約十五人の経営・経済学者らが設立準備を進めている。ベンチャー企業を研究対象とする学会としては、東京の「日本ベンチャー学会」に続き国内で二番目となる。
会員には学者だけでなく、起業家やその予備軍の若者や主婦、ベンチャー・キャピタルなどのベンチャー支援者も加えていき、最終的には全体に占める学者の割合を三分の一以下に下げたいとしている。
学会ではベンチャー企業の研究もさることながら、ベンチャーを起こす「手伝い」に重点を置く。年一回、研究発表の場となる大会を開くほか、学生起業家のための「学生ベンチャー」、高齢の起業家のため「シニアベンチャー」、女性起業家のための「女性ベンチャー」などの部会を設けて年一回程度開催し、学者、起業家、支援者がそれぞれの垣根を越えて活発な議論ができるようにする。
活動の手始めとして、夏には学者や起業家、起業予備軍を集めたシンポジウムを開催したいという。
塩沢教授は「ベンチャー関係者に集まってもらって、ネットワークを築いてもらいたい。学者にとっても、起業家と気軽に会えるようになれば研究のプラスになる」と話している。 中小企業庁などによると、関西の開業率は平成八年十月時点調査で三・七%(全国平均三・五%)まで低下。一方、廃業率は全国平均より〇・九ポイント高い四・六%まで上昇し、事業者の実数が減少している。