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文化資産研究部会(05年度活動報告)

主査 清水宏一(京都市観光政策監、当会理事)
幹事 日野孝雄(神戸常磐短期大学講師、当会常任理事)

文化資産研究部会は関西の豊富な文化資産を活用し、関西の活性化を図ろうと設立された。
関西には奈良の春日大社、東大寺(大仏)、興福寺(五重塔)、京都の平安神宮、金閣寺、銀閣寺、比叡山延暦寺、二条城、祇園、大阪には大阪城、兵庫には小野の浄土寺(東大寺再建のモデル)、姫路城、和歌山には熊野本宮,那智大社、三重には伊勢神宮など数え切れないほどの世界的な観光施設があり、世界遺産にも登録されている。
奈良時代に導入された仏教は宗教ではあるが、もう一方では当時最大の大学(学問所)であった。奈良の東大寺大仏殿は世界最大の建築技術であり、大仏の鋳造技術は最先端技術である。

仏教を通して製薬技術も導入され、武田製薬、藤沢薬品(いずれも奈良が発祥)の基盤となった。
また僧侶が薬として持ち込んだお茶は茶道として日本文化の基本を形成した。

平安時代には平清盛の清盛によるわが国初の国際貿易港・輪田泊(兵庫の津)、幕末・明治初期にはいち早く欧米の科学技術を取り入れ、世界で2番目に建設された水力発電所(蹴上げ)、日本初のレントゲンを開発した島津製作所、さらに古代から現代まで受け継がれる染色,織物等の伝統技術、こうした伝統技術を活用した先端技術も関西には多い。

 しかし関西の文化資産の活用を見ると、建物の概観、外見を見せる通過観光に終わっている。欧米では体験観光、教育観光、産業観光など様々な観光が開発されている。文化・観光の再開発が必要である。

 また関西では文化資産とIT、先端科学技術を融合した先端文化技術開発の模索も始まっている。政府は先端技術と日本独自の伝統技術や文化の融合を推進し活用を考えている。

 関西ベンチャー学会文化資産研究部会では関西の文化資産の活用と再開発を模索してきた。文化資産の有効な活用なくして関西の活性化はありえない。

このため05年度は

第14回部会(4月27日) 「伝統文化・技術と先端技術の融合を考える」(講師:日野孝雄、参照:有本文部科学省科学技術・学術政策局長「近大科学と伝統的知識、社会のための科学」、笠谷国際日本文化研究センター教授「伝統文化と先端技術合体による経済効果」)。

第15回部会(6月22日) 「文化資産・産業記念物の活用とそのシステム」(講師:後藤邦夫日本産業技術史学会会長、会員発表:藍木秀(株)ドーチェ代表取締役「医療・介護事業とコミュニティ」)

第16回部会(8月26日) 「平城遷都1300年記念事業と奈良の観光」(講師:中山禎輝奈良県政アドバイザー(観光文化担当、会員発表:巣之部薫京都大学大学院農学研究科「農村地域におけるベンチャー支援策」

第17回部会(10月27日) @「アメリカ最大のエリート教育-日米教育比較」(講師:釣島平三郎太成学院大学教授)A「日本の産業人材育成」(講師:神戸大学客員教授)

第3期学会例会(12月8日) 「産学連携は大学経営に貢献しているか」(講師:中谷立命館大学教授、BKCリエゾン室長)等の研究会を開催してきた。



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